【サンパウロ時事】ベネズエラのマドゥロ大統領は26日までに、極度のインフレに対処するため、
通貨ボリバルを10万分の1に切り下げるデノミ(通貨呼称単位の変更)を8月20日に実施すると
発表した。10万ボリバルが1ボリバルとなる。

 マドゥロ氏は当初、6月4日に1000分の1の通貨切り下げを実施するとしていたが、
準備不足のため8月4日に延期。進行するインフレのペースに追い付かないため、再延期した
上で切り下げ幅を拡大する。強硬な反米左派のマドゥロ氏はインフレについて「米帝国主義の
経済、財政的迫害」などが原因と主張。「ベネズエラは通貨の変革を必要としている。
国の生産力、購買力を全面的に回復させよう」と協力を呼び掛けた。

 ベネズエラは世界有数の産油国だが、ばらまき政策が招いた財政赤字の穴埋めのため
紙幣を乱発。極端な物資不足でハイパーインフレに陥っており、国会によると昨年の
インフレ率は2600%を超えていた。(2018/07/27-09:06)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018072700312&;g=int