山のトイレ問題 大雪山系に携帯トイレを 汚染問題深刻化で普及へ 19団体協力宣言 /北海道

大雪山系で登山客による排せつ物の放置など「山のトイレ問題」が深刻化する中、関係する行政や登山者団体など19団体が
携帯トイレ普及に向けて協力する宣言をした。環境省によると、大規模な山域全体で方針を打ち出すのは全国で初めて。

大雪山系では登山客の増加に伴い、登山道を外れた岩陰などに排せつ物やトイレットペーパーが散乱し、水源地が汚れ、
貴重な高山植物も踏みつけられる被害が年々悪化。特に美瑛富士避難小屋やトムラウシ山の南沼野営地で大きな問題になっている。

環境省北海道地方環境事務所や関係自治体などで構成する「大雪山国立公園連絡協議会」などが携帯トイレの利用を呼びかけ、
利用できるブースや回収ボックスの設置などの取り組みを進めている。

上川町での発表式には「山のトイレを考える会」など関係団体から約30人が出席。
協議会会長を務める佐藤芳治町長が携帯トイレの利用促進の呼びかけや利用しやすい環境づくり、協力の拡大などを訴える宣言文を読み上げ、採択した。

佐藤町長は「山のトイレの問題は極めて深刻な状況。大雪山は日本遺産にも認定されており、自然を守るためにも今まで以上に密接に連携したい」と話した。

http://mainichi.jp/articles/20180724/ddl/k01/040/063000c