「放送法遵守を求める視聴者の会」(百田尚樹代表理事)が3月30日から4月1日まで、全国の18歳以上男女千人を対象に実施した調査で「テレビに偏向報道がある」と感じる視聴者が7割いることが判明した

◆確かに報道番組で、コメンテーターが延々と個人的な主張を繰り広げたり、せっかく複数のコメンテーターがいるのに、全員が同じ意見を言うばかりで議論に深みがないケースが散見される。
偏向報道というより「番組づくりにもう少し工夫があれば…」と思う

◆いわゆる「報道しない自由」についての設問もあり、約3割が「好ましくない」と回答。メディアは日々、ニュースの取捨選択を迫られているが、そこに政治的価値判断が入ってしまうとまずい

◆中国の国営放送を見ると、ニュース番組は「専門家」と称するコメンテーターによる、もっともらしい政権礼賛に終始している。
報道のレベルそのものは日本の民放と大差ないように感じるが、見ていて何とも気持ち悪さを感じるのは、番組が政権寄りだからではない。どこにも「異論」が存在しないからだ

◆反権力にせよ、そうでないにせよ、何か「一色」に染まる報道には、生理的に違和感がある。
異なる意見のぶつかり合いが生み出す緊張感こそ、報道番組の真骨頂ではないか。

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