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最強の沖縄

 一方、沖縄県内での流通量は年々増えていました。日本銀行那覇支店のまとめでは、2018年5月は592万枚。最も少なかった2001年4月(157万枚)の3.7倍になっています。

 「めんそーれ沖縄県民運動」という活動の中で、「2千円札の普及活動」が以前は実施されていました。ですが、沖縄県観光振興課の担当者は「今年度から普及活動はやっていません」と話します。
前年度に東京で開催されたイベント「沖縄ナイト」で2千円札に交換可能な両替機を設置したのが最後だったといいます。

 さらに、沖縄のATMからは2千円札が出てくるといううわさも。琉球銀行に聞いてみると、担当者が「県内のATM約350台に、『二千円札優先』というボタンをつけています」と教えてくれました。
観光客がよく押しているといいますが、逆に言うと、押さなければ出ません。それでも、月に1千万円ぐらいはATMから2千円札が出ているそうです。

 なぜ沖縄で人気があるのでしょうか。琉球銀行の担当者は「2千円札の表面と沖縄のイメージが強く結びついているからではないでしょうか」と話します。
「お祝いの時に渡したり、記念品として受け取ったり。ですから、あまり普段使いはしないのでは」との分析に納得です。約1億枚が存在していても、しまい込まれていることが多いような気がします。

2千円札の未来は…

 日本銀行が普及させるために作ったパンフレット「弐千円物語」では、「現在、世の中に出回っている二千円券は1.2億枚(2000年10月末現在)。将来の発行枚数は五千円券(当時4億枚)を上回るものと考えられます」と書かれていました。
一時は本当に超えた2千円札でしたが、今後はどうなっていくのでしょうか。私は2千円札を大事にとっておこうと思います