>>1の続き

しかし、どんでん返しが待っていた。文書改竄問題で財務省が公表した近畿財務局の森友関連文書の中に、
〈安倍晋三記念小学校〉という記載があることが判明し、
首相の名前が付いた校名を知った役所側が価格交渉で忖度した形跡が浮かびあがったのである。

だが、麻生氏も安倍首相も知らん顔を決め込み、国民にはいまなお“朝日の誤報”という印象だけが強く残っている。

「おいっ、朝日新聞。(財務省が)捜査に協力しないかの如きのような印象で書くなよ。あんたの書き方信用できんからね」

朝日が財務省の文書改竄の第一報をスクープすると、麻生氏はまず、記者をそう恫喝してみせた。
そして改竄の事実を隠せそうにないとわかると、逆ギレで質問を封じ込めてしまう。

大臣会見で朝日の記者が「書き換えの有無について発表する予定はないのか」と執拗に質問すると、
麻生氏は顔つきを一変させ、「その質問を5〜6回してない? 
あんた」とすごい形相で記者をにらみつけ、「朝日新聞の取材能力のレベルがわかるな」と吐き捨てる。
記者が二の句が継げなくなった間に、一方的に会見場を後にしたのである。

国民の信頼を失った朝日新聞は、安倍―麻生の印象操作に簡単にやられてしまった。

※週刊ポスト2018年7月13日号