那覇市文化財課は14日、久茂地小学校跡地の発掘調査で見つかった江戸時代の銭貨「天保通宝」や、明治時代に使用されていたとみられる「SHINAGAWA」と書かれた耐火れんがなどを報道機関に公開した。
市の発掘事業で天保通宝が見つかったのは、2012年度に首里平良町の平良橋周辺で実施された埋蔵文化財の発掘調査以来、2例目。
識者は「当時の人々の貨幣のやりとりを知るヒントになる貴重な資料だ」と説明している。

天保通宝は1835年(天保6年)に鋳造された小判型で、正方形の穴がある。銭貨に詳しい沖縄国際大学総合文化学部社会文化学科講師の宮城弘樹さん(43)は「県内では、うるま市の平敷屋古島遺跡などで天保通宝の出土があるが、数例しか確認されていない」と説明。
「琉球王朝末期ごろから明治時代にかけての貨幣のやりとりについては分からないことが多く、そのヒントになる貴重な資料だ」と話した。

久茂地尋常小は1911年に建設され、44年の10・10空襲で焼失後、久茂地小が建てられた。久茂地小は2014年に閉校し、その後の試掘調査で尋常小の礎石や排水溝とみられる遺構なども見つかっている。

同課は24日に一般に向けの現地説明会を開く。時間は午前10時半と、午後1時半の2回。発掘は5〜6月の調査で終了予定のため、最後の説明会となる。

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