梅雨入りに伴い、美方郡でもモリアオガエルが産卵の季節を迎えた。
夏に咲き誇るハスの花で知られる、兵庫県香美町村岡区黒田の「笠波蓮華園」では、ハス池周辺の木の枝に無数の卵が。
オタマジャクシたちが、外に飛び出す日を静かに待ちわびている。

モリアオガエルは、森林と清水に恵まれた環境に生息。
県のレッドデータブックでは、絶滅の危険性が増大している「Bランク」に指定されている。

天敵の少ない樹上に卵を産みつけるのが特徴。
毎年卵が見られるという同園では今年も、ハス池の上に伸びた高さ1〜3メートルほどの木の枝の先に、
粘液の泡で包まれた卵が数え切れないほどぶら下がっている。

同園を管理している男性(72)は、今月初旬に気付いたという。
「モリアオガエルが生息しているのは、自然豊かなことの証左。この素晴らしい環境をこれからも守っていきたい」と話す。(黒川裕生)

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https://www.kobe-np.co.jp/news/tajima/201806/0011349953.shtml