河野洋平元衆議院議長は東京都内で講演し、北朝鮮による拉致問題について、国交正常化を
先行したうえで解決に取り組むべきだという認識を示しました。

この中で河野元衆議院議長は、米朝首脳会談について「話し合いが行われたことで平和が近づ
いてきたと感じた。意味はあったし、大変なことだった」と評価しました。

一方で、日本の対北朝鮮外交について「今、日本がやらなければならないことは、朝鮮半島の
植民地化について申し訳なかったとおわびをすることだ。韓国に対してはおわびして経済援助
などを行ったが、北朝鮮とはまだ国交もなく、できずにいる。韓国と同じくらいは北朝鮮にも
しないといけない」と指摘しました。

そのうえで「拉致問題という大変難しい深刻な問題があるが、国交も正常化されず、植民地問題
も処理できてない国に対して、ただ『返せ、返せ』とだけ言っても解決しない。国と国との
関係を正して返してもらう手順を踏まざるをえないのではないか」と述べ、国交正常化を先行
したうえで拉致問題の解決に取り組むべきだという認識を示しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180613/k10011476521000.html