日本ビジネスメール協会は6月5日、仕事におけるビジネスメールの利用状況を調査した「ビジネスメール実態調査2018」を発表した。

2007年から12年連続で行われており、日本で唯一ビジネスメールについて継続して調査している。実施機関はアイ・コミュニケーショ
ン。仕事でメールを使う人を対象に、4月2日から5月1日、インターネットで2917件の有効回答を得た。(文:okei)

8割近い人が半日以内に返信がないと「遅い」と感じる

「仕事で1日に送信するメール数」の平均は「11.59通」、受信の平均は「34.30通」となった。送信数よりも受信数のほうが多い傾向に
あるが、受信数は近年減少傾向にあるという。「迷惑メールフィルターの発達により、営業メールやメルマガなど不要なメールの受信が減ったとも考えられます」と調査では分析している。

役職別では、役職が高くなるにつれて送受信数が増えており、送信・受信とも最も多いのは「部長クラス」だった。

「返信がこないと遅いと感じる時間」は、「1日(24時間)以内」(33.97%)が最多。次いで「2日(48時間)以内」(17.21%)、「1時間以内」(9.53%)と続く。

2日以内が2位だからといって、48時間以内に返せば大丈夫というわけではない。「5分」「15分」「30分」「1時間」「2時間」「4時間」
「8時間」「12時間」「1日(24時間)」の回答者を合計すると75.70%。8割近い人が24時間以内、もしくは数時間から半日での返信を望んでいる。

急用なら電話で済まし、それ以外なら2日待てる人もいるのだろう。2日よりも長く待てる人は7%程度だった。仕事の進行速度に関わるビジネスメールは、素早い返信が求められている。

4割以上が仕事のメールで「不快に感じたことがある」
「過去一年間に、仕事上のメール受信で不快に感じたこと」は、「よくある」「たまにある」を合わせて4割を超えている。理由の1位は
「質問に答えていない」(36.70%)だった。確かに返信があっても回答がなければ、せっかく送信に費やした時間が無駄になり、不快に感じるものだ。

「不快に感じたことを相手に指摘したこと」が、「ほとんどない」と「まったくない」合わせて78.76%で、8割近い人が不快に感じても相
手に指摘をしていないことが分かった。指摘されないだけで、相手を不快にしている恐れは十分にあるようだ。

6割の人が受信メールの中にミスを発見
メール1通にかかる作成時間の平均は「5分」(36.92%)が最も多く、「1分」〜「5分」までの合計は69.94%だった。約7割が1通あたり5分
以内で作成している。「10分以内」の合計は91.36%で、10分を超えると時間をかけすぎといえるだろう。

全体の平均は1通あたり6分で、送信数の平均が1日11.59通のため、1日につき約69分、メールの作成に費やしていることになる。

また、半数を超える58.55%が受け取ったメールに失敗を見付けており、見付けた失敗の第1位は「誤字や脱字」(48.83%)。役職別では、「部長、課長クラス」が失敗に気付きやすい傾向にあった。

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