森友問題 文書改ざん「悪質なものではない」麻生財務相

森友学園をめぐる財務省の決裁文書の改ざんで、麻生副総理兼財務大臣は29日の衆議院の財務金融委員会で「書き換えられた文書の内容を見るかぎり、黒を白にしたとかいう悪質なものではないのではないか」と述べました。

29日の委員会では議員から、財務省が決裁文書の「改ざん」を「書き換え」と表現していることはおかしいのではないかという指摘がでました。

これに対して麻生副総理は「書き換えられた文書の内容を見るかぎり、バツをマルにしたとか、黒を白にしたとかいう改ざんのような悪質なものではないのではないか」と述べました。

ただ、その直後に「いずれにしても行政文書の書き換えは極めてゆゆしき話で、小さな話であろうと大きな話であろうと決裁が下りた文書を書き換えるのはありうべきことではなく、深くおわびを申し上げる」とも述べ、改めて陳謝しました。

立憲民主党の辻元国会対策委員長は記者団に対し「自分の立場すら理解不能になっているし、私の想像の域を超えた異次元の大臣になってしまった。
もうお辞めになったほうがいいし、放置している安倍総理大臣の責任も重い」と述べました。

国民民主党の泉国会対策委員長は記者会見で「公文書がいつの間にか書き換えられてしまうのであれば歴史の検証に耐えられない。
『改ざん』と『書き換え』の区別をことさら強調しようとする姿は公文書に対する認識のなさを裏付けており、そういう方が財務部門のトップを担っているのは恐るべき事態だ」と述べました。

社民党の又市党首は記者会見で「クレージーだ。何が問われているのか自覚がない。麻生副総理兼財務大臣は失言や暴言が有り余るほどあるが、あきれてものが言えない。みずから職を辞するのが当たり前だ」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180529/k10011456831000.html

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佐川氏らを不起訴へ 森友文書改ざん巡り大阪地検
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30674350Y8A510C1AM1000/
 特捜部は捜査の結果、改ざんは文書全体の一部にとどまり、交渉経過などが削除されても、契約の趣旨や内容が大きく変更されたとはいえないと判断。
過去の公文書を巡る事件の裁判例も踏まえ、佐川氏らの不起訴を決めたとみられる。