‪(社説)子どもたちへ 火垂るとだるまの教え:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S13497127.html‬;

改ざん、うそ、女性蔑視、開き直り――。自らは恥ずべき行いを重ねる一方で、子どもには「道徳」を説き、ひとつの鋳型にはめようとする。
そんな最近の政治家や官僚の対極を生きた2人が、この春、相次いで鬼籍に入った。
おととい「お別れの会」が開かれたアニメ監督の高畑勲さん(享年82)、そして絵本作家のかこさとしさん(同92)だ。
心にしみいる作品を、半世紀にわたって子どもたちに届け続け、多くの大人も魅了した。
原点になったのは、両者ともに戦争体験である。
終戦時に9歳だった高畑さんは、空襲で家族とはぐれ、
町をさまよった経験をもつ。その強烈な記憶が「火垂(ほた)るの墓」(1988年)などに反映された。
ただし、情緒に訴えるだけの「反戦映画」にするつもりはなかったという。
心したのは、事実を「淡々と客観的に」描くこと。
見る人には、年齢を問わず、なぜ当時の日本社会がああなってしまったのか、自分の頭で考えてほしいと願った。高畑さんはそれを、これからの時代を切りひらくための「自由な知性」と呼んだ。
異論を排し、大勢に流れてしまいがちなこの国の危うさが、常に念頭にあった。
かこさんもまた、論理や思考を重んじた人だった。
軍国少年で軍人を志した。19歳で敗戦を迎え、誤った戦争をなぜ正義と思い込んでしまったのか、
自問することから出発した。化学工業の会社に勤めるかたわら、子どもの勉強の面倒を見たり一緒に遊んだりして、
生活の苦しい家庭を支えるセツルメント運動に飛び込んだ。
各地の伝統玩具がモチーフになっている「だるまちゃん」シリーズをはじめ、歴史、経済、生命、宇宙まで、創作は幅広い分野に及ぶ。
多くの研究資料を集め、「20年先も通用するものを」という見通しと責任感をもって紡ぎ出した作品だ。

以下略

参考画像
戦時及び戦中の朝日新聞
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散々戦争を紙面で煽ったのは何処の新聞社でしたっけ?