中国では長らく日本人に対する蔑称に「日本鬼子」が使われてきた。しかし、この言葉が日本で知られるようになると、日本ではこの言葉に全く別の意味を「上書き」してしまおうと「ひのもとおにこ」と
名付けた萌え擬人化キャラクターが生まれ、中国人を驚かせた。この出来事は日本を激しく憎み続ける中国人と日本人との温度差が表れていたと言えるだろう。

 それにしても、なぜ日本鬼子という言葉が生まれたのだろうか。中国メディアの捜狐は8日、「中国では日本人に対する蔑称がいつから倭寇から日本鬼子に変わったのか」について紹介する記事を掲載した。

 記事は、中国沿岸部はかつて「倭寇」の襲撃を受けため、日本からの侵略者を「倭寇」と呼んでいたと指摘。しかし、いつの間にか「鬼子」になったのだという。その由来について記事は、
清の代表李鴻章が日清戦争前に行った、日本との会談後の合同記者会見が由来だと紹介。日本側が唐突に「漢詩の上の句を作ったが、下の句が思いつかないので漢字の国である
中国にぜひとも教えを請いたい」と言い出したのだという。

 この時の上の句とは「騎奇馬 張長弓 琴瑟琵琶 八大王 併肩居頭上 単戈独戦」というもので、簡単に言えば、自国の武力を誇り、中国など簡単に平定できるという意味で「文化面から中国を侮辱してきた」と記事は分析した。

 これに対し李鴻章は、下の句として「倭人委 襲竜衣 魑魅魍魎 四小鬼 屈膝跪身旁 合手擒拏」と回答。要するに、倭寇は倭寇で、清から盗みを働いており、八大王を四小鬼に、琴瑟琵琶を魑魅魍魎と変え、
見事に日本を侮辱する反論をしたという。そして、これをきっかけに、中国を侵略する日本人を指す言葉が「倭寇」から「日本鬼子」に変わったとしている。

 記事の信ぴょう性はともかく、たとえ中国人から「鬼子」と呼ばれても、得意の二次元で「上書き」してしまおうなどという発想は、現代日本人ならではのものと言えそうだ。これならこの先の日中関係も
明るいものになっていくのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

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