捨てればゴミ、生かせば資源──。

日本人の多くが知っているこの標語には2つの意味がある。

まずは戒め。
資源に乏しい日本では原材料を輸入に頼っている。
だからこそ、モノを大事に使わなければならないという意味だ。

もう一つはゴミを資源として使うのは極めて難しいという現実を示している。
昭和の時代から唱え続けられてきた標語が、平成の30年になっても”現役”であり続けるのは、何十年という歳月を費やしてもそれが実現できていないからだ。

この常識が近い将来、覆るかもしれない。
ゴミを”まるごと”エタノールに変換する技術を積水化学工業が確立したのだ。
家庭などから回収したゴミを競争力のあるコストでエタノールに転換できたのは世界で初めて。
同社の上ノ山智史取締役専務執行役員は2017年12月の発表会で「次代に残すべき技術を開発できた」と胸を張った。

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226265/040600249/