最終的に米バイオベンチャーのランザテックが保有する微生物を選んだ。
自然界から単離された微生物で、パン酵母などと同様に安全性が高い。
一般的なエタノール生産菌と比べて10倍以上も速く、効率的にエタノールを生産できることが決め手となった。

積水化学には、遺伝子組み換え技術で微生物を改変する選択肢もあった。
生産効率が0.1%上がるだけでも工業レベルでは意味があるからだ。
だが、遺伝子を組み換えた微生物が万が一、プラント外に漏れ出した際のリスクも考慮した。

「プラント周辺の住民感情にも配慮して、開発段階から最終ゴールを意識してきた」と上ノ山氏は語る。

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226265/040600249/?P=2