問題は極めて不均質であること。家庭から出される一般廃棄物には生ゴミ、紙類、ビニールなど
雑多なものが入り交じっている。しかも季節や場所によってゴミの成分や組成は大きく変動する。
このため資源として十分に活用できずにいた。結局、自治体がゴミを回収しても、埋め立てるか
焼却処分するしかなかった。

無論、ゴミを有効活用しようとする試みはこれまで様々あった。例えば、日立造船は11年度から
熊本大学などと共同で、家庭ゴミの中から生ゴミと紙ゴミを選別し発酵処理によってエタノールを
生産する実証実験に取り組んでいる。しかし、ゴミの選別コストが高いため、実用化できていない。

他にも農業廃棄物からエタノールを生産する研究開発は海外でも行われているが、こちらも実用化には
ほど遠い。種々雑多なゴミの中から工業原料として使えるゴミだけを分別して収集すると、
割が合わなくなるからだ。

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226265/040600249/?P=2