バス業界の運転手不足…「女性は“切り札”」 「スイーツ」初会合で意見交換
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/sankei-lif1804170009.html

 若者の車離れによる運転手不足への懸念などから、バス業界が“切り札”として女性運転手に注目している。女性がこの世界に
多く参画するために解決すべき課題は何か。現役の女性バス運転手らが、スイーツとともに現状を語り合う「女性バス運転手の会」が開かれた。(石井健)

参入促すため

 東京・表参道のカフェを貸し切った会は、一般社団法人女性バス運転手協会(東京都港区)が開いた。全国の女性バス運転手ら
が顔を合わせる会合はこれが初めてで、首都圏のみならず大阪、九州などから23人の現役と10人の元運転手らが参加した。

 同協会は昨年9月、中嶋美恵(なかしま・みえ)代表理事(48)が設立。求人サイトを運営する会社の社長である中嶋さんは、
バス業界から運転手不足の深刻な相談を受け、平成26年、バス運転手に特化した求人サイト「バスドライバーnavi(どらなび)」を開設。事業をこれ1本に絞った。

 「肌感覚ですが、話を聞く限り、バス運転手は慢性的に1割ほど不足している」と感じた中嶋さんが、着目したのが女性運転手。
「人口の半分は女性ですから」。少子高齢化や若者の車離れを考えると、男性ばかりを見てはいられない。女性の参入を促すため同協会をつくった。

 公益社団法人日本バス協会の船戸裕司(ふなと・ひろし)常務理事(68)も「バス業界は、定年延長、再雇用が続いている状
態。運転手はこれから、もっと足らなくなる。女性の活躍に期待している」と話す。