【シリコンバレー=中西豊紀】トランプ大統領は29日朝、自身のツイッターで米アマゾン・ドット・コムを名指しし「税金を払っていない。
数千の小売業を廃業に追いやっている!」などと批判した。前日には米ニュースサイトがトランプ氏がアマゾンへの課税強化を
検討していると報じたばかり。同社株はニューヨーク市場が明けてすぐに一時3%近く下落した。

 トランプ氏は「選挙の前からアマゾンには懸念を表明してきた」とし、同社が州や地方政府に税金を「ほとんど、あるいは全く払っていない」と述べた。

 そのほか米郵政公社(USPS)について「配送少年のように使っている」と同公社の経営難の責任はアマゾンにあると示唆。
さらに他の小売業者の仕事を奪っているなど一方的に批判論を書き連ねた。

 アマゾンは直販による収益については州でも納税している。またUSPSの経営危機は2007年から続いており、
アマゾンとの因果関係は不透明だ。

 CNNなど米メディアも事実誤認を指摘しているが、これらは同氏が大統領就任後から一貫して主張しているもの。
トランプ氏はアマゾンがなんらかの対応をとるまで今後も「口撃」を続けると見られる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28777670Q8A330C1000000/