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 プロ野球北海道日本ハムが進める新球場を核とするボールパーク(BP)構想で、北広島市の「きたひろしま総合運動公園」予定地を建設候補地とする
方向で最終調整されていることが、23日分かった。広い敷地の使いやすさと北広島市の行政支援の手厚さが評価された。球団親会社の日本ハム(大阪市)
は26日にも開く臨時取締役会で決定
する見通し。2023年の開業に向けて新年度から詳細な検討を行う。

 球団は球場との一体的な経営を目指し、親会社と球団の役員らからなる特別チームでBP構想を検討。候補地を、北広島市内と、札幌市南区の道立真駒
内公園の2カ所に絞り込んでいた。取締役会で最終的に見極める。

 23日は、真駒内への誘致を目指す札幌市と球団の最後の実務者協議が行われ、札幌市は財政支援の条件を球団に提示。実務者協議を終えている北広
島市が出した条件と比較できる判断材料が出そろった。

 北広島案は札幌都心部から遠く、JRの輸送能力の問題などがあるため、日本ハムグループ内部では慎重論もある。しかし、北広島市は球団に対し、
市有地である候補地の無償貸与や固定資産税の10年間免除などの支援策で、積極姿勢をアピール。BPを歓迎する住民も多かった。

 「きたひろしま総合運動公園」予定地は36・7ヘクタール。投資額は500億円超とみられ、球団が2月に公表した整備イメージ図では新球場に隣
接するJR新駅の開設を想定。周辺にホテルやレストランも配置した。

 取締役会での決定後でも、行政支援の縮小や経済情勢の急変で、BPの計画が変更になる可能性もある。

 一方、札幌市は当初、市の第三セクターが運営する球団の現本拠地・札幌ドームからの移転を球団が決めた後も残留を求め、誘致に出遅れた。