<なぜ慰安婦問題は今も解決しないのか。コロンビア大学のキャロル・グラック教授が解き明かすプロセスと背景>
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180320-00010000-newsweek-int&;p=2
https://amd.c.yimg.jp/amd/20180320-00010000-newsweek-001-1-view.jpg

例えば、ホロコーストや南京虐殺を否定することは、そのたびに人々の意識に残虐行為のイメージを刷り込むという逆の効果を生んできた。

アメリカにおける慰安婦像をめぐる論争は、似たような現象を招いている。日本政府が慰安婦像に抗議すればするほど慰安婦像が建った地域の
アメリカ人が慰安婦について知り、地域のニュースが全米的に報じられれば報じられるほど、慰安婦を支援する活動家だけでなく一般のアメリカ人もこの問題を知るようになる。

アメリカだけでなく、慰安婦というのは今や国境を超えて過去における戦争の記憶の一部になり、将来に向けては人権や女性の権利擁護という
視点からも語られるようになった。慰安婦像があろうがなかろうが、グローバルな戦争の記憶から消えることはないであろう。