<第3のビール>お強いのが好き 「ストロング系」人気 (毎日新聞)
 ◇5%前後が主流 7〜8%に高めた新製品を次々と発売

(略

 缶チューハイ市場は、ストロング系商品にけん引され、この5年間で1.5倍に拡大。対照的に、ビール
類の国内総出荷量は13年連続で減少している。ビール類のテコ入れ策を迫られた各社は、個性的な
味わいが特徴のクラフトビールや高品質のプレミアムビールと並ぶ新機軸として、「ストロング系」ビール
類の新製品を強化している。

 キリンビールは今年1月、アルコール度数7%の第3のビール「のどごし ストロング」を発売。売り上げ
は発売1週間で年間販売目標350万ケース(大瓶20本換算)の2割に達する好調ぶりで、今月内にも販
売100万ケースを達成する勢いだ。布施孝之社長は「想定以上の売れ行き」と手応えを示す。

 サントリービールは今月6日、度数8%の第3のビール「頂(いただき)」をリニューアル発売した。「頂」
は昨年7月に度数7%で売り出し、ヒット商品となっており、今回は度数をさらに高めて商品を刷新、売り
上げ拡大を狙う。

 このほか、サッポロビールは昨年6月から全国のイオン系列店限定で度数7%の第3のビール「ラガーズ
ハイ」を販売。アサヒビールも4月17日に度数7%のビール「グランマイルド」の発売を予定している。

 麦やホップなどでつくるビール類は、度数が高いとアルコール独特のクセが強くなる。この課題の克服に
先駆けて取り組んだのが、「頂」でストロング系市場を開拓したサントリー。2009年に度数8%の第3の
ビールを発売して売れなかった挫折も教訓に、開発を重ね、麦芽を多く使い、発酵の度合いを高めること
で課題を克服した。「頂」の出荷量は22日にも累計1億本を突破する見通しだ。

 一方、キリンは独自技術でビール酵母の発酵を進めて度数を高め、アサヒは副原料にハーブを使って
穀物臭を抑えている。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180221-00000121-mai-bus_all