http://news.yahoo.co.jp/byline/moritayasushi/20180214-00081595/

手負いのレアル・マドリーがパリSGを迎える。欧州王者と新興勢力の象徴が激突

■絶好調のディ・マリア

もうひとつ、エメリ監督の悩みがある。アンヘル・ディ・マリアの起用法だ。

ディ・マリアは2018年に入り、10試合で9得点6アシストを記録している。彼はまさにトップフォームにある。そして現在ディ・マリアが置かれている状況は、奇しくもマドリー在籍時のものに似ている。

カルロ・アンチェロッティ当時監督はコンディションが万全である限り、ガレス・ベイル、カリム・ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウド、「BBC」を先発から外さなかった。
その一方で、イタリア人指揮官はディ・マリアの存在を無視できなかった。

2013−14シーズンのCL決勝。シャビ・アロンソを出場停止で欠いたアンチェロッティ監督は中盤にルカ・モドリッチ、サミ・ケディラ(現ユヴェントス)、ディ・マリアを据え、前線に「BBC」を並べた。
アンチェロッティ監督の采配は実を結び、延長戦に突入したアトレティコ・マドリーとの一戦でディ・マリアは個人技からベイルの得点をお膳立てした。

選手起用をひとつ間違えれば、大惨事になる。ビッグマッチになればなるほど、詳細が勝敗を決するからだ。

新興勢力の象徴が王者に挑む。この図式はメディアを含め周囲の興味を大いに引くものである。

この試合の勝者にもたらされる効果は計り知れない。
現地時間14日午後8時45分(日本時間15日午前4時45分)、決勝T1回戦第1戦がマドリーの本拠地サンティアゴ・ベルナベウで行われる。マドリッドに世界中の視線が注がれるはずだ。