(CNN) 米軍がシリア北部で7日に行った空爆で死亡した100人あまりの男性の中に、ロシア人民兵数人が含まれていたことが分かった。家族や友人が明らかにした。
関係者によると、死亡したのはロシアの民間企業ワグナーに採用された民兵で、ロシア軍とシリア政権軍を応援するためシリアに派遣されていた。
死亡した1人、ウラジミール・ロジノフ氏(51)は、超国粋主義集団コサックのメンバーで、ウクライナ東部の戦闘にも参加したことがあった。
同氏が所属する団体も、ロジノフ氏が7日に死亡したことを確認した。
CNNは、ほかにもこの日の空爆で死亡したロシア人少なくとも3人の氏名を確認した。
米当局者によると、この日は米軍が支援するシリア民主軍(SDF)の基地が砲撃されたことを受けて米軍が空爆を行い、100人あまりを殺害したという。
死亡した別のロシア人、キリル・アナニエフ氏の友人は、ワグナー部隊が米軍に砲撃されてアナニエフ氏が死亡したと話している。
アナニエフ氏は1年ほど前からシリアに派遣されていたという。
地元の関係者によると、死者のほとんどは、シリア・スカイラビーヤのキリスト教民兵集団のメンバーだった。同地ではこのほど約30人の集団葬儀が行われたという。
同集団はシリア政権を支持しており、現地では「ISISハンター」を自称していた。
ワグナーは、ウクライナ東部の分離独立運動を支持しているとして、米国の制裁対象になっている民間企業。シリアには民兵数百人を派遣しているとされる。
ロシア政府はシリアに派遣された民兵については言及していない。ペスコフ大統領報道官は13日、「シリアにいたかもしれない他のロシア人に関する情報はない」と語った。

https://www.cnn.co.jp/world/35114659.html