◆定着目指す
 「今日からごみが有料になります。ご協力をお願いします」。2月1日、雪が周囲に残る金沢市駅西新町の収集所で、市職員らが市民に呼びかけた。
 金沢市の有料化制度では、「燃やすごみ」と「埋立ごみ」を出す際、1リットル当たり1円となる価格の市指定ごみ袋の利用を義務付けた。
市は、有料化によって分別意識が高まり、5年後には、ごみの量が平均14%減少、資源化率が6%上昇すると試算している。
 背景にあるのは、焼却施設の老朽化だ。1991年に建設された同市鳴和台の東部環境エネルギーセンターは、改修を続けても2025年頃まで
しか使えない。ごみの排出量が減れば、建て替える施設も小規模で済むと市は見込む。
 ただ、市民負担への理解を得るのは簡単ではない。15年に立てた5か年計画に初めて有料化を盛り込み、今年度は1月までに説明会を
1600回開催するなど、理解を求める努力を続けた。市環境局の野田昌弘・リサイクル推進課長は「市民生活に直結するので、
ごみの出し方を変えるのは大変。効果を分析し、定着させたい」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20180212-OYT1T50047.html