■50周年を迎えたレトルトカレーの元祖

 レトルトカレーの代名詞と言えばボンカレー。同商品を製造・発売している大塚食品では、50周年を記念した新商品「ボンカレー50」(230円)を3月5日に発売する。

これが、1968年発売当時のロゴを再現した『ボンカレー50』

 “レトルトカレーの代名詞”と書いたが、実際には、ボンカレーはレトルトカレーの元祖商品だ。1968年に、
お湯で温めるだけでできる家庭用カレーとして世界で初めて阪神地区限定で発売され、1969年から全国販売に。
取り扱い店にホーロー製看板を掲示する画期的なマーケティング方法、人気番組「子連れ狼」のパロディCMとあいまって、一世を風靡。1973年には、年間販売数量が1億食に達した。

 ボンカレーの発売以来50年、一貫しているコンセプトは“お母さんの作ったカレー”。黄みがかったルーや玉ねぎの甘みが勝った優しい味わいが特徴となっている
。今回発売のボンカレー50でも、元祖ボンカレーの味はそのままに、野菜と肉をボリュームアップしたことが、味の大きな変更点だ。

 50年販売し続けている商品をリニューアルしたのにあえて“味わいがそのまま”なのはなぜか?  

 実は、話は単純ではない。

 ボンカレーはレトルトとしては一番有名と言っても過言ではないが、市場全体のなかでのシェアとしてはトップではない。
「2ケタ価格商品のシェアが高い」(大塚食品執行役員製品部長の金子忠晴氏)のだそうだ。また、同社のボンカレーブランドのなかでは、1978年発売のボンカレーゴールド(中辛)が7割を占める。

 ボンカレーゴールドは日本人の嗜好変化を意識して、香辛料やフルーツをぜいたくに使ったカレー。パッケージも、女優の松山容子さんを起用したボンカレーのパッケージから、
「おいしさ三重丸」の意味を込めた赤とオレンジ色と黄色の三重丸のパッケージに変更した。

 最近ではさらに味の多様化が進み、ゴールドも、“オーソドックスな味わい”として認識されるようになっている。

 「さらに具材にこだわったものや、とがったところのある品ぞろえも増やしてきています。デミグラスソースを強調したカレーや、500〜1000円の価格帯のご当地カレーなどですね」(金子氏)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180211-00207155-toyo-bus_all

昔のボンカレーパッケージを再現したボンカレー50
http://tk.ismcdn.jp/mwimgs/3/d/960x680/img_3ded8f0e993b8dc2dcf2d073ade3cdee147961.jpg
昔のボンカレー
http://www.asahicom.jp/articles/images/AS20141130002436_commL.jpg