これ

■日本の植民地は、その後いずれも経済発展したではないか。
クリシュティン・リー『The Doomed Empire : Japan in Colonial Korea 』 (滅亡の帝国:日本の朝鮮半島支配)
(アメリカ・ポートランド州立大学教授。1960年生まれ。梨花女子大卒業後アメリカに留学、ラトガ−ス大学で博士号取得)
 私は、アメリカの大学院で指導教授たちに言われた次の言葉を、今なお忘れる事ができません。
「日本の植民地は、その後いずれも経済発展したではないか。
そんな結論の出ている問題を今更どうして研究するのか」
米国の名門ラトガース大学のローデン教授は、私が博士論文の主題について日本が
朝鮮半島を植民地支配した時代の教育と女性問題について研究したいとの計画を説明すると、このように反問しました。
「文明のシステムを、日本の植民地主義は朝鮮半島に導入したのではないか。
スペインやアメリカ、イギリスは日本のように、本国と同じような教育システムを植民地に導入しようとはしなかった。
当時の朝鮮半島の人々は、文明のシステムを独自の力で導入するのに失敗した。日本の植民地
主義を経ずに、あれほど早く文明の世界システムに入れただろうか」
 私は、この発言に怒りが込み上げ懸命に反論しようとしたが、頭の中が真っ白になり感情
だけが高ぶったのを覚えています。そんな論文を書いたら韓国に戻れなくなる、との不安
が一瞬心をよぎりました。




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