結局“絶滅危惧種”ウナギは食べていいのか 水産庁と日本自然保護協会に聞いてみた

1970年代ごろから漁獲量が大幅に減少し、2013年には絶滅危惧種にも指定されたニホンウナギ(関連記事)。
ネット上では買い控えや禁漁を訴える声も多数あがっていますが、実際のところ食べてしまってもよいのでしょうか。
水産庁と日本自然保護協会に話を聞きました。

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(略)

なお、「絶滅しそうなのは日本のウナギなので中国産を食べれば問題ない」という意見もありますが、これは誤りです。
ニホンウナギはマリアナ海溝で産卵し、孵化後は台湾を経由して日本や中国、韓国方面へ進み、親ウナギに成長すると
またマリアナ海溝に戻っていく回遊魚。つまり、どの国で捕れるニホンウナギも全て同一種であるため、ニホンウナギが
絶滅すれば中国産も韓国産も台湾産も消えてなくなります。

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果たしてこの大不漁のなか、今年は例年通りウナギを食べてしまってもよいのでしょうか。ウナギに関する情報を
定期的に発信している水産庁とウナギに関する調査を続けている日本自然保護協会(NACS-J)に、ネット上で
よくみられる意見について聞いてみました。

―― 消費者が購入を控えることに意味はありますか、それとも気にせず購入した方が良いですか。

水産庁:あまり意味はないと思います。ニホンウナギの個体数が減少してきているのは間違いありませんが、
現時点ではその要因が特定されていません。減少の原因の可能性としてあげられているものに、海洋環境の変動、
生息環境の悪化、過剰な漁獲の3つがありますが、原因が過剰な漁獲以外であった場合、仮に禁漁にしても個体数は増えません。

また、禁漁にすれば養殖業者の多くは事業を続けられなくなるため、ウナギの食文化自体が消えてしまいます。
水産物は持続的に利用してくことが重要なため、原因が特定できていない状態で消費者が購入を控える必要はないでしょう。

―― 2018年は特に不漁とのことですが、この状態が続いた場合食卓から消える可能性もありえますか。

水産庁:ありえます。ただ、2018年は、例年になく際立った不漁というわけではありません。まず、ウナギは年によって
漁獲量に大きな差があり、安定しない水産物です。また、前年同期比1%という数字についてですが、これは2017年が
非常に特殊だったことを考慮する必要があります。

―― ニホンウナギは絶滅危惧種に指定されていますが、そもそも絶滅危惧種は食べてもいいものなのでしょうか。

水産庁:大丈夫です。「絶滅危惧種」はIUCN(国際自然保護連合)が定めているものであり、特に法的な拘束力はありません。


残りはソースで
ソースには日本自然保護協会の意見も有り
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1802/01/news160.html