2018年1月31日、日本新華僑報網は「訪日外国人観光客、お金は持っていても使うところがない」と題する文章を掲載した。以下はその概要。

「最近、街中でよく外国人観光客の姿を目にする」というのは少なくない日本人が持つ感想だろう。2007年の訪日外国人客数は約800万人だったが、
日本政府観光局(JNTO)が今月発表したデータで昨年は2869万人(推計値)が日本を訪れたことが示された。いまや観光業は「希望産業」と位置付けられ、
「観光立国」の青写真は現実のものとなった。近年の日本観光業界は確かに順風満帆と言え、国連世界観光機関(UNWTO)が発表した
「観光収入ランキング」では2013年の19位から現在はトップ10に。ただ、観光資源や旅行環境は上位の国・地域に引けを取らないにもかかわらず、
収入面では大きく水をあけられている。言い換えれば、観光客は多いが稼げていないということなのだ。

この問題にはホテルが影響を与えているかもしれない。旅行サイト「Five Star Alliance」の統計によると、世界139カ国・地域には5つ星ホテルが
計3236軒あるが、日本はわずか28軒という状況。「高級ホテルの数がそれほど重要か?」と思われるかもしれないが、答えは「イエス」だ。
5つ星ホテル110軒を持つタイを例に挙げると、年間の外国人客数は2900万人と日本とほぼ同じだが、観光収入では世界6位となっている。
高級ホテルに宿泊できるような外国人客を誘致できるということは、同じ人数でより多くの観光収入を得られるということなのだ。

実際のところ、中国の多くの富裕層から「日本にあるのは安いホテルばかり。宿泊費の予算を使い切れなかった」という言葉を聞く。
日本は「観光の庶民化」が外国人観光客の増加につながると認識しており、結果、大勢のバックパッカーを引き寄せているが、これ自体は
間違っていないものの「単一化」のやり過ぎは好ましくない。「観光大国」としてさまざまな観光客を誘致する環境を作り出すべきなのだ。

中国の裕福な観光客はしばしば日本で一種の物足りなさを感じる。宿泊費として十分な予算を用意しているのに、使い切れないからだ。

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http://www.recordchina.co.jp/b179219-s0-c30.html