厳しい寒さが続く中、青森県むつ市や横浜町、野辺地町の陸奥湾沿岸で、先月30日ごろから大量のイワシが約50キロにわたって次々と打ち上げられている。

数万匹にのぼるとみられ、厳しい寒波の影響で海水温が下がったことが原因の可能性が高いという。

打ち上げられているのはマイワシで、横浜町の海岸沿いでは、銀色の魚体が敷き詰められたような状態になっている。
青森県産業技術センターによると、同町では先月30日以降、海水温が4度を下回る日が続き、2日も約2.8度と低かった。
例年なら5〜6度程度はあるという。

詳しい原因は不明だが、同センター水産総合研究所の野呂恭成所長は「低水温で仮死状態になり、流れ着いた可能性が高い」とみる。
横浜町漁業協同組合の小川伸一参事は「最近(陸奥湾の沖合から海岸に向かって吹く)西風が続いていた。これだけの量が打ち上がったのは初めてではないか」と話した。

打ち上げられたイワシはその後、沖合に波で流されたり、鳥が食べたりしている。
横浜町産業振興課の担当者は「カラスもカモメも食べ過ぎて飽きてしまったようだ。不衛生なので食べない方がいい」と話している。

青森県内では2日、寒気と放射冷却の影響で厳しい冷え込みとなった。
23の観測地点のうち14地点で気温が今季最低を記録し、このうち青森大谷で氷点下17.7度、平川市碇ケ関で同17.2度と観測史上最低を更新した。【北山夏帆】

https://mainichi.jp/articles/20180203/k00/00m/040/033000c
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