>>121
行政改革の柱はいくつかあるが、そのひとつが政治主導な
んだ。政による官のコントロールを強化することによって
民主的で効率的な行政を実現しようというわけだね。

これはプラスの側面が強調されることが多いが、弊害とし
て、政治家による官僚に対する恣意的な指揮命令のおそれ
を排除できないことが挙げられる。党派的な利害や内閣の
メンバー(たとえば総理大臣)の個人的利害が行政に直接
反映されてしまう危険性について言及するのが、行政学や
政治学の教科書ではお約束になっている。

これまではそういう危険性があると指摘しておけば済んだ
のだが、森友学園・加計学園の問題が表面化して、単なる
可能性ではなく、これが現実の問題であることがはっきり
した。「総理のご意向」というやつだね。公文書が廃棄さ
れてしまっているから直接の証拠はないが、逆に疑惑は永
久に拭い去れないこととなった。これはまじめに行政改革
に取り組んできた人たちにとっては非常に残念な事態と言
える。こういう事態を招いた安倍の責任は重い。

ちなみに情報公開と適正な公文書管理も、行政改革の柱の
ひとつだったりする。この点でもダメダメだね。