アリババ(Alibaba)とマイクロソフトが開発した 人工知能(AI)は読解力テストで人間よりも
優れた結果を出した。だが、自然言語処理にはまだ難しい課題が残っている。
スタンフォード大学のクイズ(SQuAD=質問と回答のペアで構成されたデータセット)は、
500件のウィキペディア(Wikipedia)の記事に基づき作られた、単語と文章の読解力をテストするものだ。
たとえば、「第50回スーパーボウルのハーフ・タイム・ショーで、どのグループが主役だったか?」
といった問題が出題される。
クイズの結果、人間のスコアは82.304点、アリババのAIは82.44点、マイクロソフトのAIは82.650点だった。
アリババのルオ・シー主任科学者によると、「雨が降る原因は何か」のような客観的な問題には、
機械は高精度な回答を出せるようになったという。アリババは今後、この技術をカスタマー・サービスの
ような実践的なアプリケーションに使う予定だ。
とはいうものの、AIは人間が考えるような方法で理解しているわけではない。読み取った問題を本当に
理解しているわけではないのだ。たとえば、先に挙げたスーパーボウルの問題であれば、
AIは「英国のコールドプレイというロック・グループ」という問題の直接的な回答以外に、本当に何も知らない。
それどころが、まだまだ機械が人間に劣る、もっと難しい言葉の問題も残っている。
https://www.technologyreview.jp/nl/ai-beats-humans-at-a-reading-comprehension-but-it-still-doesnt-truly-comprehend-language/