手術中 患者の臓器に電気メスで自分の名前 英医師に罰金判決

イギリスで、手術した患者の臓器に、電気メスでみずからの名前のイニシャルを焼き付けたとして、
暴行の罪に問われていた外科医師の男に対し、イギリスの刑事裁判所は、罰金およそ150万円などを
科す判決を言い渡しました。

イギリス中部バーミンガムの病院に勤めていた53歳の外科医師の男は、2013年に臓器の移植手術を
担当した患者2人に対し、手術中に電気メスを使って、患者の肝臓の表面にみずからの名前のイニシャルを
焼き付けたとして、暴行の罪に問われていました。

これまでの裁判で、2014年に別の医師が患者の肝臓への「焼き印」を発見した経緯が明らかになっていて、
検察側は、「このようなケースは前例がない」と述べて刑事責任を厳しく追及したのに対してこの医師は、
先月、暴行の罪を認めていました。

バーミンガム刑事裁判所は、12日、この外科医師に対し、「患者の信頼を裏切った」と非難した上で、
「これほど重大な職業的な傲慢さは、犯罪行為と言える」として、罰金1万ポンド、日本円にしておよそ
150万円と12か月の社会奉仕活動を科す判決を言い渡しました。

現地メディアなどによりますと、肝臓にイニシャルを焼き付けられたことで、患者の健康に影響が出る
リスクは低いということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180114/k10011288541000.html