【岩貞るみこの人道車医】「モンスター歩行者」増える日本の道路事情を考える

https://response.jp/article/2018/01/11/304546.html


私はこれまで、日本が諸外国に比べて歩行者事故が多いのは、歩行者が多いからだと思っていた。いや、その考えはいまだに変わっていない。
北米や欧州は、ちょっと街中をはずれると、人は歩いていないからだ。歩いていたら誘拐されちゃうし。
殺されることだってあるし? 平和な日本だからこそ、小学生ですら往復一時間以上かけてひとりで登下校できる。
しかしそれはつまり、歩行者が歩行する距離も時間も長いということで、ゆえに交通事故に遭う機会も増えるわけだ。

でも、最近はもうひとつ理由があると感じている。それは、「歩行者のモンスター化」である。

日本の道交法は、クルマに厳しい。極端にいえば、クルマは歩行者に対して、絶対的に心を配って運転すべしとなっている。対自転車では、自転車が加害者になることもあるけれど、歩行者ではまずありえない。
となると、「どんなふうに歩いていたって、ぶつかってくる車が悪いんだもーん」というモンスター歩行者を作っているということだ。
もうちょっと、歩行者も自覚して道を使おうよ! たとえ子どもでも! なんてことを書くと、「あれ、イワサダ、子どもの味方なんじゃないの?」
「子どもに安全を強いるのはクルマ側のエゴだ」と言われそうだけれど、でも、子どもだからこそ、子どものうちからちゃんと、「なにしてもいいわけじゃないんだよ」ってことは教えるべきだと思うのだ。