去年、全国の港に水揚げされたサンマの量は、7万7000トン余りと前の年より30%減り、昭和44年以来ほぼ半世紀ぶりの記録的な不漁になったことがわかりました。

サンマの漁業者で作る業界団体「全国さんま棒受網漁業協同組合」のまとめによりますと、去年、全国の港に水揚げされたサンマの量は、7万7169トンと、前の年より30%減少しました。

サンマは、大半が棒受網漁で漁獲されています。
組合によりますと、去年の水揚げは昭和44年のおよそ5万2000トン以来のほぼ半世紀ぶりの記録的な不漁でした。
また平成入ってからのピークだった平成20年の34万3000トン余りと比べると4分の1以下に落ち込んでいます。

水揚げが多い主な港を見ますと、北海道の花咲港が2万7237トン、岩手県の大船渡港が1万1088トン、宮城県の気仙沼港が9676トン、宮城県の女川港が9516トンで、千葉県の銚子港が4712トンと、いずれも前の年に比べて2割から3割ほど水揚げ量が減少しています。

また不漁の影響で、去年の10キロ当たりの卸売価格は平均で2776円と前の年より30%値上がりしました。

不漁の原因は正確にはわからず、組合では、水温や餌などの環境がサンマの生育に適さなかったことに加え、海流の影響で日本の近くにサンマの群れが集まらなかったのではないかと分析しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180105/k10011280311000.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20180105/K10011280311_1801052012_1801052026_01_03.jpg