勤務を終えた午前3時。
腹が減って福岡市・天神の本社近くのうどん店に入ると、カウンター席で若者が店主に絡んでいた。
店内は忘年会帰りの客で混み、店主は困惑していたが、酔った若者はお構いなし。
そこに体格のいい年配の男性が来店し、悪いことに、その若者の隣に座った。

 若者はいきなり「何軒目っすか」と絡んだ。
男性が「8軒目です」と言うと、若者は「すげえ」と大声を上げ「仕事なんっすか」「何歳っすか」と畳みかけた。
店内の空気がみるみる張り詰めていく。

 「会社経営です」「63歳です」と応じた男性に、若者は「何の会社っすか」「おごってくださいよ」となおも絡む。
だが男性は動じることも、不快な顔をすることもなかった。
「じゃあ名刺交換しましょう」と笑みを浮かべ、ひょいと若者に差し出した。

 うどんを食べ終えた私は店を出た。おおらかに、軽やかに。あんなふうに年を取りたいものだ。

「おごってくださいよ」うどん店で絡む酔った若者…年配の男性客の対応に感服
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