(社説)リニア新幹線 疑惑の徹底的な解明を


9兆円という巨大プロジェクトの水面下で何が起きていたのか。捜査当局は全容の解明に力を尽くしてほしい。

 4社は05年に談合との決別を宣言したが、その後も名古屋市の地下鉄延伸工事や東京外環道の工事など、
談合での摘発や疑惑の指摘が続いている。

 今回も、工事の情報を漏らさないとする誓約書をJR東海に出していたが、それをほごにして、受注への
協力を他社に働きかけていた疑いがある。
業界に自浄能力はあるのか、厳しく問われねばならない。

発注者であるJR東海にも注文がある。
JR東海は、4社と契約した工事の価格やどの業者が応募したのかといった詳細について、
「今後の発注に影響する」と伏せたままだ。

 これでは企業としての社会への説明責任を果たしているとは言えない。改善を求める。


https://www.asahi.com/articles/DA3S13279675.html