【社説】どう考えてもおかしすぎる文大統領の国賓訪中

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領による今回の中国国賓訪問では納得し難い事態が次々と発生している。
まず中国の警備員らが韓国人記者らを集団で暴行し、さらに中国の王毅・外相が文大統領に無礼な態度を取り、国賓晩餐(ばんさん)会の様子が非公開で、文大統領は複数回にわたり一人で食事を強いられた。
このように理解し難い出来事は一つや二つではない。
ところがこれに対して文大統領の支持者らはネットで暴行を受けた記者らを逆に批判し「殴られるようなことをしたのだろう」「中国はやるべきことをやった」「もっと殴られて死んでいればよかった」などと書き込んでいる。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で大統領府広報主席を歴任した趙己淑(チョ・ギスク)氏はフェイスブックで「もし記者が立ち入り禁止の場所に入ったなら」と仮定した上で
「暴力を使ってでもまずは制止することが警備員にとっての正当防衛だったのではないのか」と書き込み、これが問題となって謝罪した。
文大統領の訪中がこの事件によって傷つくことを恐れての書き込みだったのだろうが、それでも暴行を受けた側の国民として言うべきことではないだろう。
このような韓国における一連の騒ぎを受けて中国共産党の宣伝機関は「韓国のネットユーザーらはル−ルを守らなかった(韓国人)記者らの責任とみている」と報じた。しかし記者らはルールを破ってはいない。
文大統領の支持者と中国が同じ立場となり、暴行を受けた韓国人記者たちをさらに追い込み攻撃している。
韓国大統領府はメディアに対し「首脳会談と暴力事件を混同して報じないよう求める」とコメントしただけだ。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/12/16/2017121600481.html