やはり進歩なきエダノミクス 金融政策理解できなければ雇用の増やし方も分からない

 本コラムで何度も指摘してきたが、枝野氏は「利上げで景気回復」という信じがたい意見の持ち主だ。これは、2008年秋にテレビ朝日「朝まで生テレビ」に一緒に出演していた筆者の目の前で話したことだ。

 さすがにまずいと思い、生放送中ではあったが、「不適切な経済運営なので意見を取り消したほうがいい」と言ったが、枝野氏はムキになって自説の正当性を主張した。
その言い分は、金利を引き上げると年金生活者などの消費が活発になり、経済が伸びるというロジックだった。

 大学の講義であれば、マクロ経済学の教科書に書かれていることを説明できる。
しかし、テレビの生放送の討論番組では、教科書の議論もできないので、「社会にとって、お金を借りてまで事業をしようとする人と、単に資産を持っている人のどちらに恩恵を与えると経済成長するのか」といい、前者の方が経済を引っ張ると筆者は説明した。

 枝野氏に対して、このようなマクロ経済の基本を教える人は立憲民主党にはいないのだろう。本人は、単に財政政策だけで、緊縮かどうかを考えているようであるが、それは間違いである。

 金融政策の基本が理解できないので、雇用の作り方も分かっていない。給料を上げるべきだというが、その前に雇用を作ることが先決である。

https://www.zakzak.co.jp/soc/amp/171129/soc1711290005-a.html