鳥取県日野町在住の看護助手の男性(27)が、発達障害を持つ大人同士の交流会を米子市で開いている。
自身も20歳の時に広汎性発達障害と診断された。大人の発達障害は外見からは分かりにくく、周囲から理解されず孤立しやすいといい、
「悩みを共有し、つながりあえる場所にしたい」と話す。
「外出する時、着替えが先か荷物の用意が先か、優先順位が決められなくて迷っているうちに時間が過ぎ、約束に遅れてしまう」
「障害は不便だけど、つらいわけじゃない。周りに理解してもらえないことが一番つらい」――。11月25日、米子市の食堂で開かれた交流会で、
発達障害を持っていたり、障害の傾向があると診断されたりした人ら15人が思いを打ち明け合った。
交流会「マイペース」は、男性が8月から始めた。大学を卒業後、保育士として保育所で働いていたが、子どもの世話と事務の両立が難しく、
作業を忘れるなどのミスを繰り返して落ち込んだ。受診した心療内科で広汎性発達障害と診断され、「どうすればいいのか分からなくて混乱し、人と会いたくなくなった」。
そんな時、学生時代の知り合いだった子育て支援団体のスタッフに打ち明け、「大変だったね」と受け入れてもらえたことが心の支えになった。
「障害があるとわかっても、自分は自分。ゆっくり向き合っていこう」
2015年2月、家族の近くで暮らそうと地元の鳥取に戻ったのを機に、「自分と同じ悩みを抱える人たちの助けになれれば」と会の発足を思い立った。
http://www.yomiuri.co.jp/science/20171211-OYT1T50024.html