エヌ・ピー・シー(東京都台東区)と浜田(大阪府高槻市)の合弁会社であるPVテクノサイクル(東京都大田区)は
11月15日、独自開発のパネル分離技術を用いて、太陽光発電パネル内の有価物をリサイクル回収する廃棄処理の
請負を開始したと発表した。
太陽光発電パネルには、銀・銅・ガラス・アルミなどさまざまなな有価物が含まれているが、
現状、通常の排出時では、アルミ枠以外は⼀般的な産業廃棄物として粉砕処理され、
有価物の回収は行われていない。
そのため同社は、ガラスとシリコンセルの間の封止剤(EVA)層を加熱した刃で切断する「ホットナイフ分離技術」を開発。
ガラスやシリコンセルを破砕せずに分離回収することに成功した。また、この技術を搭載したパネル解体ラインを用いて、
有価物を効率的に回収できるリサイクル処理に取り組んでいる。
なお、エヌ・ピー・シーはパネルの製造装置やパネルの生産・検査を手がける企業。浜田は廃棄物処理事業者。
両社の合弁によるPVテクノサイクルの設立は2016年8月である。
「ホットナイフ分離技術」は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の
「太陽光発電リサイクル技術開発プロジェクト」で採択されたものの一つ。
また、このプロジェクトは太陽光発電モジュールの低コストリサイクル処理技術や、有価物の回収率向上、
回収物の高純度化技術の開発と実証を行い、太陽光発電のリサイクル社会構築や発電コスト低減を目指すものだ。
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