安倍首相 所信表明 防衛力強化や幼児教育無償化加速へ

安倍総理大臣は、衆参両院の本会議で所信表明演説を行い、日本を取り巻く安全保障環境は戦後、最も厳しいと言っても過言ではないとして、北朝鮮への圧力を一層強めると同時に、防衛力の強化にも取り組む考えを示しました。
また少子高齢化の克服に向けて、幼児教育の無償化などの取り組みを加速させる決意を示しました。

演説の冒頭、安倍総理大臣は、先の衆議院選挙について「『安定的な政治基盤のもとで、政策をひたすらに実行せよ』。これが選挙で示された国民の意思であり、お約束した政策を一つ一つ実行に移し、結果を出していく。
この国会で、それぞれの政策を大いに戦わせ、建設的な議論を行いながら、国民のための政策をともに前に進めていこう」と呼びかけました。

続いて安倍総理大臣は、北朝鮮情勢を取り上げ、「今、わが国を取り巻く安全保障環境は、戦後、最も厳しいと言っても過言ではない。先般、アメリカのトランプ大統領が来日し、日米同盟の揺るぎない絆を世界に示した。
北朝鮮の核・ミサイル問題、そして拉致問題を解決するために、国際社会とともに北朝鮮への圧力を一層強化していく」と述べました。

さらに、安倍総理大臣は「北朝鮮による挑発がエスカレートする中、あらゆる事態に備え、強固な日米同盟のもと、具体的行動を取っていく。
ミサイル防衛体制をはじめとする防衛力を強化し、国民の命と平和な暮らしを守るため最善を尽くしていく」と述べました。

次に安倍総理大臣は、経済再生に向けた政権の実績を強調したうえで、「今こそ、最大の課題である少子高齢化の克服に向けて、力強く踏み出す時だ」と述べ、
生産性を飛躍的に向上させる「生産性革命」と、教育負担の軽減などの「人づくり革命」を推進する考えを表明しました。

(略)

最後に安倍総理大臣は、与野党の議員に対し「ともに知恵を出し合いながら、ともに困難な課題に答えを出していく努力の中で、憲法改正の議論も前に進むことができると確信している。
政策の実行、実行、そして実行あるのみだ。わが国が直面する困難な課題に真正面から立ち向かい、ともに日本の未来を切りひらいていこう」と呼びかけました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171117/k10011226711000.html