SUBARU(スバル)は9日、新車の完成検査に社内の資格を持たない従業員が携わっていた問題で、点検のためのリコール(回収・無償修理)の対象台数が約40万台になりそうだと発表した。
対策費用については現時点で「精査中」としているが、従来見込みの約100億円からの増額は確実だ。リコールは11月中旬に国土交通省に届け出る。

 同社は10日から登録作業を再開することも明らかにした。無資格者が検査に携わっていたことが社内で判明した10月3日以前に完成検査を受けた車両のうち、未登録だった車両の登録手続きを停止していた。

 10月27日の記者会見では、リコール対象は約25万5千台としていたが、約15万台増加した。無資格者が検査に関わっていない車両は対象外とする当初の方針を変更した。2014年1月以降に製造し、
一度も車検を受けていない車両すべてを対象にした。

 対象車種は国内向けに生産した小型車「インプレッサ」など全12車種。トヨタ自動車にOEM(相手先ブランドによる生産)供給するスポーツ車「86(ハチロク)」も含まれる。

 スバルでは群馬製作所(同県太田市)にある本工場と矢島工場で訓練中で資格のない従業員が国の規定に反して新車の完成検査に携わっていた。
日産自動車の無資格検査問題を受けた社内調査で10月末に明らかになっていた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23306990Z01C17A1TI1000/