陸上自衛隊に離島防衛の専門部隊「水陸機動団」(日本版海兵隊)が来年3月、新設される。
防衛省はこの部隊を当初、長崎県の相浦(あいのうら)駐屯地をはじめ九州に置くが、2020年代の前半には沖縄県の米海兵隊基地キャンプ・ハンセンにも配置する方針を固め、米側と調整に入った。
在日米軍再編に伴って沖縄に駐留する米海兵隊の一部が米領グアムに移転した後を想定しているという。

複数の政府関係者が明らかにした。
尖閣諸島に近い沖縄に置くことで、中国への抑止効果とともに、九州の南端以西の南西諸島で何か起きた際の展開を早める狙いがあるという。
一方、沖縄にとっては、海兵隊の移転後に自衛隊が駐留することになり、「本当の基地負担の軽減につながらない」といった反発も予想される。

陸自が来年3月末に発足させる水陸機動団は約2100人。
相浦駐屯地には、司令部のほか普通科(歩兵)を中心とする2個の水陸機動連隊を置くことが決まっている。

政府関係者によると、キャンプ・ハンセンへの駐留が検討されているのは、20年代前半までに発足させる予定の三つ目の水陸機動連隊。規模は約600人程度を想定しているという。

日米両政府は8月の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の際の共同発表で、南西諸島を含めた自衛隊の態勢を強化し、米軍基地の共同使用を促進することを確認し合った。キャンプ・ハンセンの共同使用を念頭に置いていたという。

http://www.asahi.com/articles/ASKBW53J7KBWUTIL034.html
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続きます