フランス人の言う「自由」というのは、それ自体がメディアによって
作られた印象にすぎないだろう・・・

そもそも人は自由ではない、メメント・モリというフランス語も
あるように、人は死を思いながら与えられた時間を有意義に
生きるべきだという観点は古くからある。つまり制限があるから
人生は素晴らしいものになるのだ。永遠の時間を与えられて
いたならば人は何かを発展させたり名を残そうとはしない。

実際、様々な制限や縛りの中で、どうやって自己表現するか
という観点で仕事をすることはしばしば良い結果につながっている。
例えば、寿司という料理は、魚を酢飯と組み合わせる。
この形式に対して、魚をパンと組み合わせたって良いじゃないかと、
組合せの自由を主張するものがいたとすれば、それは創造的
ではあるが、すでに寿司ではないものを作る行為なのだ。
魚と酢飯の組合せはもっと様々なこれまでに実行されていない
バラエティを含んでいる。新しい寿司を創造するには過去の
寿司を学ぶのが早道だと分かる。

ユニクロでの働き方に様々な枠組みがあらかじめ設定されている
ことは、逆にその枠の中で自分をどう表現するかという意味では
有意義なのだ。過去の従業員たちがそれまでにその枠組の
中でどうやって自己表現してきたかを学び、発展させていく中で
新しいユニクロを見出して欲しい。