中国企業が納入したMRT車両、返還を検討
https://www.nna.jp/news/show/1661788

 フィリピンの運輸省は13日、不備があり使用できないことが
判明したMRT(高架鉄道)3号線の新車両48両について、
売り主である中国企業に返還することも視野に対応策を
講じることを明らかにした。鉄道信号システム用の装置を
備えていないなど、複数の契約違反があり、違約金などを
払うことなく契約の解除が可能との認識だ。
地元メディアGMAネットワークなどが伝えた。

 チャベス運輸次官(鉄道担当)は、「納入された車両は、
車体の重量が規定を3トン超過している、必要な信号システムを
装備しているのが29両にとどまるなど、契約内容を満たしていない」と
指摘。法律顧問などに相談し、車両の返還も含めて、必要な措置を
講じていく考えを示した。法廷闘争も辞さない姿勢だ。

 車両はアキノ前政権時代に運輸省が38億ペソ(約82億円)で
中国中車大連機車車両(中車大連)から購入した。昨年末から
順次納入されたが、車両に複数の不備が見つかり、
修理には3年以上かかるとされていた。

 運輸省はMRTをめぐっては、故障が続発する3号線の保守を
手掛ける韓国系プサン・ユニバーサル・レール(BURI)との
契約も解除を視野に検討している。