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中国でデータ通信専用SIMが1日35万枚も売れている理由
https://the01.jp/p0005715/

 中国で、データ通信専用SIMがバカ売れしている。すでに
8000万枚のSIMが売れ、さらに毎日35万枚が売れ続けている。
年間にすると、1億2700万枚ペースだ。データ通信専用SIMは、
データ通信とショートメッセージ(SMS)が利用できるが、
音声通話はできないことから、タブレットやIoT機器に使われる。
中国は、それほどIoT市場が伸びているのか?『IT時報』は、
その多くは犯罪に使われ、被害総額は年間40億元(約668億円)に
達していると報じた。

 ポイントを狙う羊毛党

 毎年、40億元もの大金を掠め取っている犯罪とは「羊毛党」のことだ。
羊毛党とは、ECサイトなどが提供するポイント還元などの
優待をかき集める人たちのこと。

 これらのサービスは当初「ちょっと得をする」という庶民のささやかな
楽しみにすぎなかった。しかし、アリペイとWeChatペイが普及をするにつれ、
そのサイト内でしか利用できないポイント還元は、見向きもされないようになり、
直接アリペイなどに送金をする「紅包」(ホンバオ)で還元する
サイトが増えてきた。これは、現金で還元するのと変わらない。
この辺りから、個人でささやかに楽しむのではなく、業として還元金を
積極的に狙いにいく集団が登場してきた。このような人たちが羊毛党と呼ばれる。

 ECサイトなどでは、この羊毛党の存在を無視できなくなっている。
自転車ライドシェアの「ofo」は、今年4月に、会員拡大を目指して
「紅包車」キャンペーンを行った。ofoが指定した区域の中にある自転車を
10分以上、500m以上利用すると、利用者に紅包が送られる。紅包の額は
ランダムに決められ、最高額は5000元(約8万3000円)というものだった。

 ところが、当時はofoの自転車にはGPSが搭載されていなかった。
そこで利用者のスマートフォンのGPS情報を利用して、キャンペーン区域内であるか、
500m以上移動したかを判定していた。そのため、スマホにGPS情報を
偽装するアプリを入れて、対象区域外からofoを利用して、紅包を得る者が続出した。
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