『Billboard Japan Hot100』チャート分析
“セールス”と“話題性”の乖離をどう捉えるか? 最新複合チャートに見る音楽シーンの現状
http://realsound.jp/2017/09/post-107952.html

【参照:ビルボードジャパン チャート・インサイト(2017年9月11日付)】
http://i.imgur.com/QpGD6WR.jpg

重要視される音楽の「所有」

 このあたりのバランスが複合チャートの”腕の見せ所”でもあるのだが、複合的な要素をまとめて一つのランキングとして見せるときに、
CDの売り上げやダウンロード数といった指標が依然として重要な地位を占めているのがビルボードジャパンチャートである、というのは頭の片隅に常に入れておかなければならない。
つまり、いくらTwitterやYouTubeで話題を掻っさらっても、やはり「曲が売れる」ことが重要なのである。

 しかし、だ。オリコンによれば週間売上が4万9千枚となったPerfume「If you wanna」よりも、ルックアップ(=PCによるCD読み取り回数)で低い値となった
「#好きなんだ」のために生産された100万枚以上ものCDは、いったいどこへ消えたのだろうか……。

同様に、セールスで2位に付けたBTOB「Brand new days」は、ルックアップにおいてはなんとランク圏外である。
つまり、実際にはほとんど聴かれていないCDが購入されている現状なのにも関わらず、音楽の「所有」を示す数値に重きが置かれているのは、
いささかもどかしい気分ではないだろうか(AKB48もBTOBもCDプレーヤーに直接入れて聴かれているのでは? という指摘は一応成立するが……)。