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■ネトウヨ育成に精を出す自民党

 2013年5月28日放送のNHKニュースウォッチ9でも取り上げられたが、このT2の主な業務は、自民党と立候補予定者のSNS(FacebookやTwitterなど)、ブログや掲示板(2ちゃんねるなど)の書き込みを24時間態勢で分析・監視すること。
たとえば、候補者の名前を含むコメントがGoogleの検索上位に表示されるか分析したり、少しでも党や候補者の不利になるコメントには反論もしくは削除を試みるという。さらに、対立候補や他党に対するネガティブキャンペーンを繰り広げる役割も担うとのこと。筆者も経験上、政権批判のみならず、小沢一郎氏を擁護しただけで突然ネトウヨにしつこく絡まれた経験がある。

 チームのトップにはIT政策を担当する平井卓也衆議院議員が就任し、自民党ネットメディア局の議員約20人のほか、選挙スタッフやITベンダーのスタッフ、さらに顧問弁護士2人から構成されている。また、
参加企業には超有名IT企業がこれでもかと名を連ねている。さらに2005年には、自民党幹事長補佐(当時)の世耕弘成議員が「チーム世耕」というインターネット上で自民党をサポートするチームを発足、
やがてそれは「J-NSC(自民党ネットサポーターズクラブ)」へと発展し、現在1万5000人以上もの会員を抱えているという。今は自民党を離党した小池百合子都知事も、当時は広報本部長で、かつては自民党支持のネトウヨ育成に力を注いでいた。


 真偽は不明だが、6月末より「雇われネトウヨの給料は1行20円」という情報も出回り始めている。発端は、
とあるネトウヨがFacebookに情報を流出させたのだという。果たしてネット上に溢れる安倍政権賛美や嫌中・嫌韓コメントの“火付け役”は本当にアルバイトたちが担っているのだろうか。少なくとも、ネット上の意見が世論を正しく反映しているなどとは思わないほうが良さそうだ。