東大、「ポケモン GO」を1か月プレイすると心理的ストレスが減ることを実証

東京大学(東大)は9月8日、スマホゲームアプリ「PokemonGO」(以下、ポケモンGO)が労働者のメンタルヘルスを
改善する効果に着目し、労働者を対象に調査を実施。その結果、1か月以上継続してプレイした労働者は、
そうでない労働者に比べて、1年後の心理的ストレス反応が有意に減少していたと発表した。

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スマホゲームアプリ「ポケモン GO」のプレイ画像

同成果は、東京大学医学系研究科精神保健学分野の渡辺和広 氏、川上憲人 教授らによるもの。
詳細は英国の学術誌「Scientific Reports」」に掲載された。

近年、「ポケモン GO」は、その新規性と話題性から、さまざまな影響について議論が行われ、交通事故の
危険の増加、住居侵入の危険の増加などのネガティブなものから、身体活動の促進などのポジティブな
ものが示唆されていた。

その他に、同アプリをプレイした自閉症の男の子が家の外に出る、引きこもりや抑うつ(気分の落ち込み)の
解消に有効であるなど、メンタルヘルスの改善に及ぼす効果についてにも議論がなされていた。
しかし、これらの議論は一部を除いて事例証拠や専門家の意見によるものにとどまっており、「ポケモン GO」が
メンタルヘルスの改善に及ぼす効果については未だ科学的な証拠が示されていなかった。

今回の研究では、労働者における「ポケモン GO」と心理的ストレス反応との関連を検討することを目的として、
日本の労働者を対象とした調査を実施。2015年11月から追跡していた、日本に居住する正社員・正職員の
労働者2,530名(20〜74歳)を対象に、2016年12月に再度インターネットを用いて、同アプリを1か月以上継続して
プレイしたことがあったかを調査した。

http://news.mynavi.jp/news/2017/09/08/166/