偉大な賢人の少子化対策

紀元前18年に「ユリウス正式婚姻法」が制定されました。アウグストゥスは少子化の進展は
帝国の発展にとって無視できない問題であると認識し、深刻化する前に対策を打ったのです。
塩野七生著の「ローマ人の物語− パクス・ロマーナ 」から主な内容を要約します。

・ 子がない独身女性は、50歳を超えるといかなる相続権も認められない。
・ 裕福な独身女性は、結婚するまで男にはなかった直接税を収め続けなければならない。
・ 結婚し、第一子が誕生することで女の相続権が認められ納税の義務は解消される。
・ 公職への登用は婚姻の有無、子供数の多寡が考慮される。
・ 三人の子供を生んだ女は、家父長権から解放され経済上でも男と同等の権利を持つ。

この「少子化対策」はこのあと300年続きます。
一つの社会政策がこれだけ長期にわたって続くというのは尋常ではありません。
たとえると、江戸幕府の8代将軍吉宗が打ち出した「倹約令」が今の日本でも生き残っているようなものです。
ローマはこのあと西暦96年から180年かけて国家の絶頂を迎え(五賢帝の時代)、西暦476年に滅亡するまで生き長らえることができましたが、
その要因の一つにこの少子化対策があったのは間違いありません。

つまり、結婚しない独身女性には独身税を納めさせ、相続を認めてはならない!!