北朝鮮が日本上空を越える弾道ミサイル発射から間を空けず核実験を強行し、東京・市谷の防衛省にも3日、衝撃が走った。

 同省幹部は「緊張が一段と増した。米国がどう反応するのか。米軍の動向を含め注視する必要がある」と厳しい口調で話した。

 防衛省には、自衛隊制服組トップの河野克俊統合幕僚長ら幹部が次々と登庁し、核実験の情報収集と分析に追われた。

 ある防衛省幹部は「米国と対等に交渉するために、北朝鮮は核兵器保有を急いでいるはずだ。核弾頭開発のために弾道ミサイル発射と核実験の頻度はさらに高まるのではないか」と懸念した。

 北朝鮮が核実験を強行したことで、米国が北朝鮮に軍事的圧力を一層高める可能性もある。自衛隊幹部は「北朝鮮の核兵器保有は米国にとっても許されない一線だ。わ
れわれはあらゆる事態に迅速に対処できるよう備える」と語った。

 ある職員は「米韓合同軍事演習の終了を見計らい実験したのではないか」と話した。

 航空自衛隊は3日午後2時前から、大気中に放射性物質があるか調査するため、空自三沢基地(青森県)などから、集じんポッドを搭載したT4練習機計3機を相次いで離陸させた
。日本海を飛行した後、フィルターを民間施設に運び分析を進める。 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170903-00000065-jij-soci